2016.06.03
筋損傷(肉ばなれ) strain
下腿(ふくらはぎ)の痛みで多くみられるケガが腓腹筋損傷(いわゆる肉ばなれ)です。
ふくらはぎの筋肉は3つの頭をもつことから下腿三頭筋といい、腓腹筋内側頭・外側頭・ヒラメ筋に分けられ、その3つのうち一番痛めやすいのが腓腹筋内側頭の筋腱移行部付近といわれています。(ふくらはぎの内側で真ん中より少し下のあたり)
程度は、足首を動かす時や押された時の痛みだけというような軽症のものから皮下出血(ふくらはぎがムラサキ色になる)や陥凹(筋肉が断裂しへこむ)し歩行不能となる重症のものまで様々で大きく、Ⅰ度(微細な断裂)・Ⅱ度(部分断裂)・Ⅲ度(完全断裂)と3つに分類されています。(肉ばなれはⅡ度)
原因は、相手に蹴られたりボールがぶつかったりする直達外力と「グッ」と踏み込んだ際やストレッチで急に伸ばしすぎて痛む介達外力があり、よく来院される方で多いのが、疲労が溜まり筋肉の柔軟性・弾力性が低下している状態で運動を続けている場合や、久しぶりに運動しようと走った瞬間に「ブチンッ」と痛める事です。
損傷の程度で治癒・スポーツ復帰の時期が異なりますが、軽症であれば1~2週間、重症の場合3~6か月近く完全復帰までかかる事さえあり、程度に関係なく初期治療が大切で、直後はRICE処置(アイシング等)が必然でいかに早く炎症を抑えるかがその後の回復スピードに影響していきますのでお早目の受診をおすすめ致します。
当院では、アイシングや超音波にて炎症を抑え、その後レーザーや電気治療・手技にて血行を良くして治療し必要であればテーピングやシーネ固定・松葉杖歩行をしていただく場合もあります。(早く治したい場合は鍼灸治療なども有効です)
ケガをしてからのケアも大切ですが、ケガをしないために予防する事が重要ですので、継続してスポーツをされる学生や選手は特にメンテナンスが必要だと思います。
エコー画像は腓腹筋内側頭 筋が損傷された場合、筋繊維に乱れが生じたり内出血で黒く映ります。
2016.05.31
足関節捻挫(靭帯損傷)
足首の捻挫について
足首のケガで、「骨には異常がなく捻挫でしょう」と言われると少し安心してしまう方もいらっしゃいますが、中には骨折よりも治るのに時間を要する場合もあります。 これはおそらく「骨折」のイメージが重症という位置づけだからでしょうか。
そもそも「捻挫」と「靭帯損傷」とは、ほぼ同じ意味ですが(捻挫の方がやや軽症)、こちらも靭帯損傷と診断されると診断名を聞いただけで驚かれる患者様を多々見てきました。 この様なイメージが世間一般に定着しているからか、捻挫を軽視してしまい痛みや他症状が残存し、いつまだ経っても痛みが治らない・腫れが引かないなどとお困りの方がいらっしゃると思います。
ですので、「捻挫だから心配いらない」のではなく骨折と同様、しっかりと治療をする事が必要となります。
当院では、エコーや各種徒手検査により捻挫の程度(グレード)を評価し、治療に役立てております。
足首の痛みでお困りの方はご相談ください。
エコー画像は、足首の靭帯(前距腓靭帯ATFL)を抽出しております。 損傷したり断裂するとこの付近が腫れたり、靭帯の繊維が乱れます。
2016.05.23
オスグッド・シュラッター病(Osgood-Schlatter病)
本症は成長期の骨化過程にある力学的に脆弱な脛骨粗面部に生じる骨端軟骨の炎症、あるいは微小剥離骨折と考えられている。サッカーなどをする10~14歳の男児に発症することが多い。原因として成長期における急激な骨成長による膝の大腿四頭筋の過緊張がいわれている。
言い換えると、昔でいう『膝の成長痛』です。小学校高学年になるにつれて運動量・練習量が増え、筋肉の成長・疲労感等による負担も増えます。筋肉の成長スピードに骨の成長スピードがついていけず、アンバランスとなり余計に骨の軟骨部分への負担が大きくなり炎症がおき痛みが発生します。
この膝の痛みを訴えるスポーツ選手は、たいていモモの筋肉が固く、股関節を含め下肢の関節の動きが悪いことが多いです。ですので特に下肢の筋肉の柔軟性を改善し各関節の動きをつける事が大切です。
このスポーツ障害は、成長期を過ぎれば痛み自体は軽減され日常生活への支障もなくなりますので心配いりませんが小・中・高校と運動量が盛んな時期に痛みが出現し練習に参加できないということは、上達しづらく、メンバーから外されたりすることを考えると辛いケガだと思います。
当院では、エコーにて状態を確認後、超音波・レーザー治療で炎症や痛みを抑え、ストレッチやモビライゼーションにてアプローチしていきます。
下記は膝の骨の成長段階の図です。
オスグットはbのapophyseal 期に多いとされています。
エコー画像はdのbony期です
2016.05.20
上腕骨小頭離断性骨軟骨炎
離断性骨軟骨炎というケガをご存知ですか?
野球をやっている選手・経験者であれば名前くらいは聞いたことがある方もいると思います。いわゆる、『野球肘』というものです。
野球肘は大きく3つに分類され、内側型・外側型・後方型がありその中の外側型が上腕骨小頭障害というもので、その関節軟骨が剥がれ落ち関節遊離体となる。これを『離断性骨軟骨炎』(以下OCD)といいます。
外側型
外側型は、小学校高学年~中学校低学年に好発し、発見されるのが遅く重症化することもあり最終的には関節鼠という遊離体になると手術で取り除かなくてはいけなくなる事もあるケガです。したがって一番重要なのは『早期発見』です。
投球phaseでいうと、後期コッキング期~加速期(acceleration)~フォロースルー期(follow-through)に起こることが多いとされています。
臨床症状としては、初期の頃は投球時の肘外側部分の違和感・引っかかり感を感じはじめその後、運動痛や圧痛(押されると痛い)が出始め、肘関節の可動域制限(曲げれない・伸ばせない)が見られます。
見浪によるX線分類等が有名ですが、初期の段階ではレントゲンには写し出されない事が多く、レントゲンで発見された時には、すでに進行期となっており発見が遅れ予後にも影響が出てくる事が懸念されています。
MRIでは早期発見ができますが、費用面や時間的な事を考えても簡単にとはいえないと思います。
当院では、エコー(超音波観察装置)を用いる事で、早期発見はもちろんですが簡易的にチェックをする事でケガを未然に防げるように心がけております。
野球現場での肘のチェックなどもご依頼いただく事が多く、何かあればご相談ください。
エコー画像は正常な肘です。症状が進行すると丸い輪郭部分に角ができたり、ボコボコしてきます。
2016.05.09
スポーツによる怪我の治療、再発予防~ケアが必要な方
スポーツによるケガといっても様々なケースがあり、 一度の外力で起こる骨折・脱臼・靭帯損傷(断裂)・筋損傷(断裂)や 何度も繰り返し負担がかかり傷めてしまう疲労骨折・軟部組織損傷があります。 当院では、エコー(超音波観察装置)にて患部の状態、骨折の有無、肉離れの損傷度合、 腱が正常に動いているか等をリアルタイム(動画)でチェックし、予後や治癒過程・スポーツ復帰までのプランなどを決めます。 その際、必要であれば固定(ギプス・シーネ・テーピング)や筋肉をサポートする目的でテーピング等もします。 先ずは痛みの原因を見つけ評価し、超音波・レーザー・鍼灸治療他にてアプローチし軽減・鎮静化をはかります。 痛みが軽減されたら、競技特性を考慮した上で徐々に復帰へ向けたトレーニングをしていきます。 特に中・高校生は成長期で身体が急激に変化する事や練習量の増加により、 ケガや痛みに悩まされる事が多いので定期的な受診をおすすめ致します。 ケアをする事でケガを未然に防ぐことも重要です。
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