2016.11.08
上腕二頭筋長頭腱炎(Biceps long head of tendinitis)
上腕二頭筋長頭腱炎について
野球やバレーボールなどオーバーヘッドスポーツでみられるスポーツ障害の中に「上腕二頭筋長頭腱炎」というものがあります。
上腕二頭筋という名称を耳にしたことがある方もいらっしゃるとは思いますが、腕の「力こぶ」の筋肉がそれにあたります。その上腕二頭筋の2本あるうちの1本が肩の上方に近づくにつれて細い腱となり結節間溝(けっせつかんこう)という骨の溝を通り、肩の関節内に侵入していきます。この腱を長頭腱といい、この腱が炎症を起こした場合「上腕二頭筋長頭腱炎」と診断されます。
原因としては、スポーツや仕事等で肩をよく動かす人にみられ一般的には使いすぎによるものと考えられています。
身体のいたる部位にある腱は筋肉と違い「収縮」といって伸び縮みするのではなく「滑走」といい骨の上で滑る(スライド)様な動きをしますので、肩・腕の使いすぎで腱が摩擦により炎症を起こせば「腱炎」となり腱が切れれば「断裂」となります。
(実際には腱は固定されたままで上腕骨が動くので相対的に腱が動きます・肩・肘の動く方向により腱への負担が異なります)
(ちなみに断裂は大きく2つのタイプに分かれ、一度の強い力で断裂する場合と徐々に摩耗され線維が傷み最終的に断裂してしまう場合があります。前者は若年層に多く、後者は高齢者に多いのが特徴的です)
長頭腱の走行は、上腕骨の上方で90°近く急激に角度が変わるためその構造的特徴から機械的刺激を受けやすく炎症やダメージを起こしやすく傷めやすいといわれています。
症状としては、肩関節前面の運動時痛(動かした時の痛み)が主で炎症が強い場合は腕の下の方まで痛みが放散し、結節間溝部や長頭腱に沿った圧痛(押されての痛み)特徴的です。
Yeargason testやSpeed testという徒手検査があり、この長頭腱にストレスをかけ痛みが誘発されれば陽性となり、より本症を疑います。
治療方法としては、腱の炎症を超音波治療器や鍼(はり)治療で鎮静化させその後、レーザー治療器やお灸(おきゅう)治療にて局所の循環を良くし傷んだ組織を修復させ、周囲の筋肉の緊張を和らげ、胸椎や肩甲骨など胸郭全体の動きをつけ、長頭腱にかかる負担を軽減させます。その他、テーピングや置き鍼も効果的ですので症状に合わせてご提供させて頂きます。
当院ではエコー(超音波観察装置)で長頭腱の摩耗度合・炎症度合いをチェックし状態を視覚的にも確認してから治療・施術させて頂きますのでご安心してお受け頂けます。
スポーツ選手の肩の痛み・上肢拳上位での作業が強いられ、肩に痛みがある方はお気軽に当院へご相談ください。
上腕二頭筋長頭腱以外でも、肩こり・慢性腰痛・膝の痛み・スポーツ障害・ケガ・交通事故後の痛み・むち打ち損傷・各関節の拘縮(骨折後)等 身体の痛み・悩みがあれば当院へお気軽にご相談ください。
2016.11.07
寒いこの時期、腰痛や肩こり等の悪化にご注意を!!
11月に入り朝晩以外の日中の時間帯でも肌寒く感じる様になってきました。
ここ最近、新規に来られる患者様や今までに当院で治療させて頂き症状が寛解していた方も寒さによる影響なのか痛みが出始めて再来院されることが急増しております。
人それぞれ置かれている環境は違うと思いますが、寒さというのは痛みを助長させ増悪させる原因なんだと改めて感じました。
ここ最近痛みが強くなって…とか、大分調子が良かったけど最近また痛みがぶり返してきた等とおっしゃられる事をよく耳にします。
その様な痛みが出始めた直後に治療し身体のケア・メンテナンスをしておかないと徐々に蓄積され、ある日突然「グキッ」と急性の腰痛症や各関節の痛みに発展することもありますので早めのケアをおすすめ致します。
当院では、症状にもよりますが予防を兼ねたストレッチ等をお伝えし、忙しく頻繁に足を運べない方にはホームエクササイズとして行って頂き、次の治療の日まで身体の状態を維持して頂きます。
身体の不調を感じている方は悪化する前に当院へお早目にご受診ください。
肩こり・慢性腰痛・膝の痛み・スポーツ障害・ケガ・交通事故後の痛み・むち打ち損傷・各関節の拘縮(骨折後)等 身体の痛み・悩みがあれば当院へお気軽にご相談ください。
2016.11.05
ギプス固定(gyps-fixing)
本日の午後は自費治療の予約の患者様が数人だけだったため、業務終了後に急遽、ギプス固定の練習をしました。
以前、勤めていた時の職場の後輩が私が開業する前から巻き方を教えてほしいと言ってくれていましたが、開業してからなかなか時間的に余裕がなくずっと先延ばしになってしまっていたので申し訳なく感じていましたがやっと練習会ができたので私もほっとしました。
私共、接骨院(柔道整復師)は昔も今現在も、骨折や脱臼・捻挫・打撲等のケガを治す仕事ですので必要な時は固定をさせて頂く事があります。
時代の流れとともに何屋さんなのか分からなくなっている方もいらっしゃるとは思いますが本来、骨折・脱臼等の治療ができる事が大前提でその上で、それ以外の症状や疾患も診れる事がスマートだと思います(そう考えない同業の方を否定するつもりはございませんが…)
しかし近年、大半の接骨院ではそういった固定の作成(ギプスを巻いたりシーネを身体の形に合わせて作ったり)ができない人が多いのが現状だと思います。
なぜできないかというと、骨折や脱臼など固定が必要な大きなケガの患者様が接骨院には来ないと思っているから固定できなくてもいい・巻けないということはその様な患者様が来院されても診れないから断ってしまうので、尚巻けなくなってしまう等が理由としてあると思っています。(もちろん完璧にできる先生方も大勢いらっしゃるのも事実ですが…)
私は骨折や脱臼、打撲・捻挫と謳っているからには、しっかりと最初から最後まで責任もって診させて頂きたい・診れるようになりたいと思い今まで修行・研修させて頂いてきました。(当然人間ですので100%とはいえませんが100%に限りなく近づける様に努力しています)
私も最初の頃は当然ですが、うまくギプスを巻いたり固定を作成したりできなかったので当時の諸先輩方に合格を頂くまで毎日毎日練習し夢にまで出てくるくらい包帯を巻きギプスを巻き固定の練習をしていました。そこから徐々に患者様の前でも落ち着いて巻く事ができるようになってきたとは思いますが、何度巻いても緊張はするものです…(その緊張感が大切で、そのくらい固定をするという事は患者様にとって大きな負担であり少なからずともリスクが生じ、今後の人生にも影響するものです。安易な気持ちやいい加減な固定をすることによって一生残る後遺症もあります)
毎日のようにギプスを巻いたり固定具を作ったりしていた日々が懐かしく感じ、やっぱり私はこの仕事が好きなんだな~と感じました。
何にでもいえることですが、物は使わないと故障したり錆びたりします。技術もそうですが常に練習して日ごろから準備しておくことでより良いモノを提供できると思いますので、固定技術も錆びないように定期的に練習会を開催したいと思いました。
今回は手首の骨折を想定しての固定…後輩が上手に巻きました。
次回は足関節のヒール付きキャストかシリンダーキャストをやろうかと計画中…
今まで私にこのような技術をお教え下さった諸先輩方・巻かせて頂いた患者様に感謝しつつ、これからも見た目も美しくより機能的な固定を提供できるように日々努力したいと思います。
カテゴリー: ゆうき鍼灸接骨院について, 症例 骨折 | Post : 2016.11.05 19:38
2016.11.04
磐南 野球部惜しくも準優勝!!
昨日、菊川球場で中遠大会の準決勝・決勝戦が行われました。
磐田南高校は準決勝で掛川東と対戦し6-1で勝利し決勝に進みました。決勝戦の相手は磐田東、数週間前に一年生が負けた相手…
今回こそは勝ってくれると信じ応援にも力が入ってしまいます。
先制するも追いつかれ追い越され、追いつき追い越し…両校譲らず白熱した試合展開が繰り広げられました。
結果は、なんと………7回 日没のため試合終了…………えっ!?そんなのあり?と思いましたが、その時点では4-5だったため惜しくも負けてしまい準優勝でした。
勝敗はどうであれ最後までやりたかったとは思いますが、勝負の世界は厳しいものですね。。。運も実力のうちともいいますし…
試合前日にも私が治療させて頂いた選手が活躍してくれるってホントに嬉しいものでより力が入ってしまいました。
私が感じたことは、対戦相手校もそうですが、みんな全力なんです!! 試合に出ている選手も出ていない選手も関係なくチーム一丸となり戦っている感がすごく伝わってきました。
これってある意味すごい事で、大人になり仕事をしていると他人の仕事はやはり他人事。になっている人の方が多いですよね?私が学生で同じ立場で試合に出場できない選手だったらおそらくやる気がでずチームの事なんてどこか他人事になっていると思います。でもそんな雰囲気はなく打席に立つ選手、それを応援する選手、皆同じ真剣な顔でした。やはり強いチームほど選手全員が同じ気持ちで一つになっているからこそ強いんだと思います。
そうすると、大人の社会もチームの団結力が必要なわけですよね…
当院もチーム一丸となって患者様の痛みや悩みを他人事とは思わず真剣に治療させていただきます。
野球部のみんなお疲れ様でした。
カテゴリー: ゆうき鍼灸接骨院について | Post : 2016.11.04 15:33
2016.11.02
野球肘(内側型)baseball elbow
野球肘は大きく分けて3つ存在しその中でも多くみられるのがこの内側型です。
内側型の場合、投球時のレイトコッキング期(late cocking phase)から加速期(acceleration phase)の辺りで傷めやすいといわれており、特に肩が最大外旋位となり肘の内側部分に大きな外反力(肘の内側が外側方向に引っ張られる力)が加わり肘の内側に痛みが発生します。その外反力に拮抗する組織がMCL(内側側副靭帯)や前腕屈筋群です。(腕がしなる際に傷めてしまう)
ですので、肘を外側に引っ張る外力とそれを阻止する働きの組織(筋肉や靭帯)で力比べをして、組織が負ければケガになります。
靭帯が切れれば靭帯断裂、骨が剥がれれば剥離骨折・筋肉や腱が痛めば筋損傷・腱損傷というわけです。一度の外力で起こる場合もあれば繰り返し使うことにより伸長され、徐々に微小断裂を起こし痛みが発生する場合もあります。
(ちなみに少年野球では外側型(離断性骨軟骨炎)が比較的多く、競技年齢が上がるにつれて内側型の割合が増えてきます)
症状としては、一回の外力で起こるような剥離骨折や靭帯断裂であれば激痛と皮下出血がみられ、腫れが出現し日常生活も困難となりますが、一度では損傷しない程度の外力では日常生活では支障ないが投球時や投球後に痛みを訴え、慢性的に痛みが続くと徐々に関節が固くなり「肘が最後まで伸ばせない・曲げれない」状態になってしまう事もありますので肘が伸びない・曲げられない状態にある方は要注意です。
また肘の内側には神経も走行しているため隣接組織の損傷により尺骨神経領域(薬指・小指)にシビレがでることもあり注意が必要です。
所見としては、圧痛部位(押されて痛む場所)によりどこの組織が損傷されているかを推測し、徒手検査で靭帯にストレスを加え、痛みが出現するか・肘の関節は緩くないか、筋の抵抗運動で痛みがでるのか等をチェックします。
投球時、に「手投げ」や「肘が下がっている」と指摘される方は野球肘になり易い・または現在なっている事が予想されます。(肩関節や下肢の影響もありますが今回は肘についてのみの話です)
初期の頃は、投球後に「前腕(うで)の筋肉が張ってくる」等と訴え始めそのまま治療せず放置しておくと肘の障害が出現することが多いので張りがあれば、なるべく早く当院へ受診下さい。
当院では徒手検査だけでなくエコー(超音波観察装置)にて画像的にも骨折や靭帯断裂の疑いがないかをチェックします(骨折や軟骨の損傷が疑われる場合は一度、専門医をご紹介させて頂きますのでご安心下さい)
損傷状況や度合いに応じて必要であれば固定をさせて頂く事もありますが、よほどの場合を除いては固定せずテーピングや特殊電気治療・鍼(はり)灸(きゅう)治療等をしながらスポーツを続けられますので、ストップをかけられたくないから受診したくない等とお思いの選手も安心して受診下さい。
野球肘は内側型以外も含めて、発症してからでは遅く定期的なケアとエコーにより早期発見が大切ですので気になる方はお早めに当院へ受診下さい。
当院では、野球肘以外の肩こり・慢性腰痛・膝の痛み・スポーツ障害・ケガ・交通事故後の痛み・むち打ち損傷・各関節の拘縮(骨折後)等 身体の痛み・悩みがあれば当院へお気軽にご相談ください。
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