2017.01.19
橈骨下端骨折後の尺骨突き上げ症候群(手首の痛み)
今回は昨日に続き、橈骨下端骨折(手首の骨折)後の症状についてご紹介させて頂きます。
この患者様は、骨折した際に他院にて整復(ズレた骨を元の位置に戻す)したそうですが転位(ズレ)が戻しきれず、手首に2本ある骨のうち橈骨(とうこつ)という骨が折れて短縮(短かくなって)したまま治癒とされてしまったため動かす事が困難という事で当院を受診されました。
初診当初は、手首も手指ほとんど動かせない状態で辛そうでしたがお灸や拘縮治療により徐々に動かせるようになり日常生活上の不便さも少なくなってきました……が、当初よりご本人にもお伝えしておりましたが、手首の小指側に痛みを感じる様になってきました。
これはおそらく骨折時に変形治癒し橈骨が短くなってしまったためもう1本の骨の尺骨(しゃっこつ)が相対的に長くなり軟骨等を圧迫してしまう尺骨突き上げ症候群による痛みが出現したと考えられます。(尺骨突き上げ症候群について詳しくはこちらをクリック)
当初は手首や手指の関節の動きが固く制限されていたため痛みが現れていませんでしたが、徐々に関節が動く様になりストレスがより加わったのだと思います。骨折後に不運にも拘縮が強く残ってしまうと手が動かしづらく大変な思いをされる事がありますが、骨折時に骨の変形があればしっかり整復(折れた部分を引っ張って元に戻す)をしておかないとそれも後々痛みの原因・後遺症となります。 (骨折の転位(ズレ)がなければそのまま固定し、年齢・職業等その方のおかれている環境によっても多少異なりますが転位が大きいケースや折れ方によっては手術される事をおすすめする場合もあります)
上記のように骨折された場合、初期の判断・初期の治療・固定方法・固定範囲・固定期間も固定除去後のリハビリも全てが重要でどれが欠けても元の状態に近づけなくなってしまいます。
当院ではエコー(超音波観察装置)にて骨折の状態を評価し適切な判断ができる様に努めておりますので安心して受診下さい。

肩こり・慢性腰痛・膝の痛み・スポーツ障害・ケガ・交通事故後の痛み・むち打ち損傷・各関節の拘縮(骨折後)等 身体の痛み・悩みがあれば当院へお気軽にご相談下さい。
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