2018.09.05
野球肘外側型(上腕骨小頭の離断性骨軟骨炎)OCDについて
野球肘外側型(上腕骨小頭の離断性骨軟骨炎)OCDについて
以前にもご説明させて頂いた野球肘(外側型)である上腕骨小頭の離断性骨軟骨炎(以下OCD)の症例をご紹介させて頂きます。
当院へいらした患者様は、磐田市の中学2年生の野球部男子です。
以前(少なくとも半年以上前)から肘の外側に痛みを感じる様になり当初は投球時や投球後の痛みだけだったが、次第に症状が悪化し日常生活でも肘が曲げづらい・完全に伸ばす事ができないなど支障が出てきていたそうで、心配になり近隣の整形外科に受診しレントゲン検査をしたが『骨には異常がない』と説明を受けシップを処方されたので1週間程部活を休み、その後少しずつ再開したそうです。
それからは、痛みを感じつつも投げ続けてきたが、痛みが軽減しないのを心配に感じ当院へご来院されました。
野球肘外側型の見分けポイント
痛みを訴える部位(肘外側)、期間、肘の可動域制限が強い。この情報だけで十分疑う疾患が絞られます。まず圧痛部位の確認を行い、各靭帯のストレステスト等徒手検査を行う事で他の疾患と鑑別していきます。
ここでの鑑別すべき疾患は、内側型(上腕骨内側上顆剥離骨折・内側側副靭帯(MCL)損傷・円回内筋損傷・ゴルフ肘)や後方型(肘頭障害・肘頭先端部障害・肘頭骨折・肘頭疲労骨折・肘頭骨端線離開、上腕三頭筋付着部炎)、外側上顆炎(テニス肘)他があります。
圧痛部位、運動時痛、可動域制限等の確認が終わったらいよいよエコー(超音波観察装置)で患部の確認です。肘の外側にプローブをあて画面をみて、やはりOCDが確認されました(;_:)。。。
以前にもブログにて説明をさせて頂きましたが、このOCDは早期発見・早期治療・予防が大切で起きてからでは遅いケガです。
最悪の場合、ピッチャーを辞める・投球時の利き手交換・スポーツを辞める等になってしまう場合もあります。昨今では野球教室や各組織団体が定期的にエコーチェックを行う事で早期に発見し未然に防ぐ仕組みになってきていますが、それでもこの患者様のようにケガの存在を知らず痛みを我慢しながら練習を続けてしまう場合もあります。
OCDは、進行し悪化していくと我々ではどうすることもできずスポーツ専門医であられる医師のご判断に委ねられます。だからといって全くこの様な患者様が来ないとは限らず、むしろ「少し痛いから念のため来た」等と来院されるケースも十分に考えられますので当院では野球に限らず手を酷使するスポーツを行っている学生は必ず肘のチェックをさせて頂いております。
少しでも多くの野球に携われている周囲の大人の方がこのケガの事を知って頂けたらと思います。
肩こり・慢性腰痛・膝の痛み・スポーツ障害・ケガ・交通事故後の痛み・むち打ち損傷・各関節の拘縮(骨折後)等 身体の痛み・悩みがあれば当院へお気軽にご相談下さい。 初診(初めて)の方はお電話にてご連絡下さい。
2017.02.22
半月板損傷(断裂)について~その2
前回、半月板損傷について載せさせて頂いたので今回はもう少し詳しく書かせて頂きます。
この患者様は5年前にも半月板を損傷し縫合手術をされておりましたので通常の人よりは損傷のリスクが高かったと思います。ですのでケガをしていない方では何ともないような動作・負荷(車の後部座席のモノを取ろうと後ろを向いた)でも傷めてしまったのだと考えられます。
通常ではその様な動作で膝が大きく腫れるほど半月板が損傷する事は考えにくい(微細損傷はあると思いますが…)ですが、手術をするほどの損傷が以前にあったため半月板の形や動きが多少異なり損傷しやすい状態であったためこのような症状が現れてしまったのだと思います。
エコー(超音波観察装置)では、水平断裂が疑われるような画像が確認できました。
我々、柔道整復師・鍼灸師は医師でないため診断はできませんのでこのような所見がみられ半月板断裂が疑われる場合は医療機関へご紹介させて頂きMRI等を含めご判断して頂きます。
仮に断裂していた場合はそのまま手術せず保存療法で様子を見る場合もありますが、保存療法で何度も水が溜まってしまう・半月板が引っかかって膝が動かない(ロッキング)・大きく損傷・断裂したものについては自然治癒する事は難しく、スポーツ選手や活動期の方の場合は手術しなければ完治は難しいと思います。
手術には断裂した部分を縫い合わせる縫合術と半月板そのものを取り除いてしまう切除術(部分切除・全摘出術)があります。そのあたりの選択は損傷場所・度合いやドクターのご判断で違うとは思いますが、なるべくは全摘出せず温存した方がいいといわれておりますが、縫合術の場合は再断裂の可能性が高くリハビリ期間も少し長くかかる等のデメリットも存在します。
今回の患者様は、縫合術を一度お受けになっている事から直ぐに手術という選択肢は考えられていらっしゃらなかった様子でしたのでこちらで治療させて頂きました。 腫れが出ている時点で固定や松葉杖歩行の必要性をお伝えしましたが、仕事の都合もあり希望はされませんでした。
初期治療はアイシングや超音波治療器にて炎症を抑え、その後患部にレーザー治療等で組織の治癒促進を図り(半月板の外側1/3部分は血液供給がありますが内側は血液供給が無いため自然治癒は期待できません)ながら関節の拘縮が起きないよう少しずつ可動域訓練を開始していきます。
患部以外では予防も含め、膝への負担を軽減させるため股関節や足関節の可動性や柔軟性を高める等も重要となります。
ちなみに初期の疼痛・痛みを抑えるためには鍼(はり)治療も効果的です。
一言で半月板損傷といっても手術が必要なケースから保存療法で改善するケースもありますのでその様な症状・痛みでお困りの方は当院にご相談下さい。
肩こり・慢性腰痛・膝の痛み・スポーツ障害・ケガ・交通事故後の痛み・むち打ち損傷・各関節の拘縮(骨折後)等 身体の痛み・悩みがあれば当院へお気軽にご相談下さい。 初診(初めて)の方はお電話にてご連絡下さい。
2017.02.03
磐南野球部トレーナー活動報告
今週も磐田南高校へ行ってきました。
今回は全部で9人の選手のケアにあたらせて頂きました。ここ最近は冬季練習の追い込みの時期らしく、筋トレによる前腕の張り感や持久走練での腰痛・足の痛み等、様々な症状を訴える選手が多くみられました。
毎回、終了後その日の選手の状態を戸塚監督と赤堀コーチに報告しますが今週は疲労が溜まっているような選手が多く今後、症状が悪化しかねない選手もいたり練習の中で気を付けたい動作などは個々に違いますのでそのあたりをお伝えし、練習メニューを組んで下さるそうです。
本来であればどんどん追い込んで個々の力を上げたい時期だと思いますが、追い込みすぎてケガをしてしまっては元も子もありませんのでケガをしない程度に追い込んでいくという絶妙なバランスが必要となりますので、私も一人ひとりをしっかりとチェックしケガを予防し、傷めてしまった場合はより早期に回復できるように全力でサポートさせて頂きます。
それにしても私のその様な意見に耳を傾けて下さる監督・コーチそして選手達と同じ目標に向かって時間を共にできる事を嬉しく思います。
甲子園行ってほしいなぁぁぁぁぁ~
今回は終わる時間も遅くなってしまいましたが予定していた選手をほぼ全員診れて一安心。
来週も頑張ります。
肩こり・慢性腰痛・膝の痛み・スポーツ障害・ケガ・交通事故後の痛み・むち打ち損傷・各関節の拘縮(骨折後)等 身体の痛み・悩みがあれば当院へお気軽にご相談下さい。 初診(初めて)の方はお電話にてご連絡下さい。
2017.01.26
磐南野球部トレーナー活動
昨日も磐田南高校へ行ってきました。
私の都合で学校に着いた時間が19時前と遅くなってしまったのでバタバタしながらもケアさせて頂きました。
今回は数日前に足首を捻ったという選手がいたので診させて頂くと、(本人はそんなに痛くないと言っていましたが)外くるぶしの前方にあり一番傷めやすい靭帯である前距腓靭帯(以下ATFL)部に圧痛と腫れがありました。
前方引出しサイン(以下ADS)といい足首を前から抑え反対の手で踵を前に引くと通常の場合、足部が前に引き出されてしまう事や痛みを感じる事はありませんが、靭帯が断裂している場合は「グニュンッ」と前に引き出され、断裂はしていないが損傷(ダメージを受けていると)しているとATFL部に痛みを生じることがあります。
今回の選手はADSはloose(-) pain(+)という状態だったため完全断裂ではなく一安心(もっとも完全断裂の場合は腫れや皮下出血の出方を観ただけですぐに分かりますが…)
しかし、だからといって軽くみてはいけません。先ほども言いましたが腫れもありますし、圧痛もありますので靭帯損傷のⅠ度と判断しアンクルバンド(サポーター)で2週間は少なくとも固定し腫れと圧痛をみて固定をオフすると伝えました。
軽い捻挫だと思い軽視して放置すると痛みが長引いたりパフォーマンスの低下につながりますので、これから重要な時期になり活躍しなければいけない時に痛みがあっては大変ですから、悪化しないためにも固定の必要性・重要性をお伝えしました。
体育や持久走・球技大会等なにかとケガをしやすい時期でもありますので普段の練習も含めケガのないよう大事に過ごしてもらいたいですねぇ
みなさんをケガ等されないよに十分にお気を付け下さい。
肩こり・慢性腰痛・膝の痛み・スポーツ障害・ケガ・交通事故後の痛み・むち打ち損傷・各関節の拘縮(骨折後)等 身体の痛み・悩みがあれば当院へお気軽にご相談下さい。
2017.01.25
優勝おめでとう!!
先週末、浜松市の中学校女子バレーボール一年生大会が開催され、当院で治療させて頂いている選手の所属校である西遠女子学園が見事優勝しました。
その選手は大腿部の筋損傷(肉ばなれ)で当院に受診され、この大会に間に合うようにするのが目標でした。
初診時に、大会当日から逆算して治療プランを作成し最初の2週間は患部に負担がかからない範囲での練習(患部外トレーニング)のみを許可し、その後患部の状態を確認しながらストレッチ等軽めの刺激から徐々にスタートしていきました。
そして大会当日、全試合出場する事ができ痛みが再燃する事もなく、選手本人も満足のいく結果だったようでこちらも一安心でした。今回のプランが必ずしも正解だったとは限りませんが、もし練習を休まず痛みをごまかして続けていたら大会当日は出場していなかったかもしれません。
練習を休むという事は部活に励んでいる選手達にとって大変辛い事だと思いますが、時には休むことも重要です(患部外トレーニングは可として)ので当院では、痛みの状態をエコー(超音波観察装置)や徒手検査で確認したうえでどのようなプランが最適か判断させて頂きご説明させて頂きます。
この大会は西遠女子学園は4連覇中との事で、「優勝といってもそこまでですよ」とさらっと言えるその選手をみて西遠女子バレーボール部のレベルの高さを感じました。
私だったら優勝なんてしようもんならホーホー言っちゃいますけどね…
とにかく痛みが強くならず、大会出場を果たし満足のいく結果で終えた事に私も選手同様、嬉しく感じました。
部活動を頑張りたいが痛みが治まらない・通院はしているがなかなか良くならない等でお困りの方等いらっしゃいましたら当院にお任せください。
肩こり・慢性腰痛・膝の痛み・スポーツ障害・ケガ・交通事故後の痛み・むち打ち損傷・各関節の拘縮(骨折後)等 身体の痛み・悩みがあれば当院へお気軽にご相談下さい。
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