2016.07.26
SLAP lesion(上方関節唇損傷)
野球経験者の方であれば一度は耳にしたことがあるかもしれませんが、今回は「SLAP 損傷」について簡単にご説明させて頂きます。
SLAP lesionとは上腕二頭筋長頭腱付着部を含む肩関節唇前上方から後上方にかけての損傷を総括し「Superior lubrum anterior and posterior lesion」と命名したのが始まりで、略してSLAP lesion といわれるようになりました。
上腕二頭筋とは腕(うで)にある力こぶの筋肉で、その筋肉が上にいくにつれて腱になりその腱は肩関節の中まで伸びていき、肩の関節内にある関節唇(かんせつしん)という軟骨に付着しています。この上腕二頭筋長頭腱が投球動作時に牽引されたり捻じれたりする力や、転んで手をついた際に肩関節への圧が加わった際などに関節唇が傷つけられます。
投球動作の中でコッキング期(振りかぶった状態)からアクセレレーション期(ボールを離す前まで)に上腕二頭筋長頭腱が牽引され痛みが生じます。 自覚的な症状としては投球時の痛みや「肩が抜ける」というキーワードが重要でこのケガを疑うポイントとなります。
その他徒手検査としてbiceps tension test・Crank test・O’Brien test・三森テストなどが陽性となります。
野球肩におけるSLAP損傷では保存的治療が第一選択とされ、痛みや症状が軽減されない重症例については手術が適応となります。また画像診断ではレントゲンでは骨しか映らない為、必要であればMRI撮影で評価・診断される事もあります。
年齢としては10代後半(高校~大学)に多く野球などの投球動作に似た姿勢(オーバーヘッドスポーツ)を強いられる競技でもみられます。
治療方法としては、損傷部位の自然治癒は難しいため(重症例や修復が必要な場合は手術適応)損傷部位に負担がかからないように軽減させることが重要で負担が軽減されれば症状は軽減すると言われています。
急性期はアイシングをし、疼痛が治まってきたらレーザーや超音波などで関節の深部を温め循環を改善させるとともに肩周辺の筋肉の柔軟性や上腕骨・肩甲骨の引き付け、安定性の向上・体幹筋の筋力強化・股関節の柔軟性を向上させる等、身体全体で肩の負担が減るようにトレーニングをする事が重要で、同時に他のケガの予防にもなります。
投球時の痛みや抜ける様な感じが気になっている方は当院へご相談下さい。
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