突き指(mallet finger)

バレーボールや野球などのスポーツ競技や、日常でモノや壁に指をぶつけて起こる「突き指」についてご説明させていただきます。

指の先端部の骨がかけたり、腱(スジ)が切れると指の第一関節より先が垂れ下がるようになります。このケガの名前がmallet finger(マレットフィンガー)やdrop finger(ドロップフィンガー)といいます。

mallet fingerには骨がかける骨性マレットと腱(スジ)が断裂する腱性マレットがあります。分かりやすく言えば骨折するタイプと腱が断裂するタイプがあります。どちらも外見上は同じように見えレントゲン撮影し骨折があれば骨性、骨折がなく腱の断裂が認められれば腱性と診断をされます。

それぞれタイプにより固定期間が多少異なり、断裂した腱がくっつくより骨折した箇所が癒合(くっつく)する方が早いため骨性マレットの方が数週間固定期間が短くなっております。

痛みの程度は骨性の方が痛みを訴える事が多く、腱性の場合は個人差もありますが痛みはあまりないが指が垂れ下がっているため心配で受診したという患者様が割と多いように感じます。

治療法は大きく分けて保存治療(手術しない)か手術(観血的治療)になります。

手術の場合、経皮的鋼線刺入固定法(石黒法)という皮膚を切らずに針金を指先に打つ方法が多く行われております。手術のメリットは手術さえしてしまえば固定の管理が楽になり再断裂・再骨折の確立が低くなります。デメリットはピンを打った箇所に傷が残る事と手術時・手術後の痛みが強い事です。ただ私個人の考えですが、腱性の場合は8~12週間(2~3カ月)近く固定をしなければいけないため手術をお受けになった方が管理が楽なようにも感じます。(どのタイプでも医師により多少の固定期間の違いはありますが…)

一方、保存療法は固定具にて過伸展位(垂れ下がった指先を逆方向に反らす)に保ち、最短でも4~6週間は固定をしなければいけません。当然ですがその間、固定を外すことは可能ですが一度でも指が垂れ下がる事のない様十分に気を付けて外します。(当院では来院時に外し管理させて頂きますのでご安心ください) 腱性(腱の断裂)の場合も時間はかかりますが可能ではあります。

保存療法のメリットは手術の痛み(麻酔の注射等)がなく傷も残りません。デメリットは、固定の管理が大変で一度でも曲げてはいけない事や、皮膚がかぶれたり、かゆみがでたりします。

全体を通して言えることは、保存療法も手術も多少は指が垂れてしまう場合もありますのでどちらがいいかは患者様により違いますが固定期間をどう過ごしたいか、麻酔などの注射が平気であれば手術をお受けになるのもいいと思います。

大事なのはその後、固くなった関節を治療・リハビリにより動く関節・指にすることです。

ここからが重要なところですが、今回は文が長くなってしまったのでまた次回にご説明させていただきます。(書いているうちにアツくなってしまいついつい書きすぎてしまいました)

当院では保存療法にて治療する事ができますので、どうしても手術したくない場合や糖尿病などのご病気や薬の影響で手術できない方はお気軽にご相談ください。

エコーにてチェックし骨折や腱の断裂があるか確認し、必要であれば医療機関をご紹介いたします。

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