2017.03.23
踵骨(かかとの)骨折について(calcaneus fracture)
先日、踵骨(かかとの)骨折をされた患者様がいらしたので今回は踵骨骨折について書かせて頂きます。
踵骨骨折は足根骨骨折の60%を占め、後足部では発生頻度が極めて高く受傷機転としては高所からの転落・飛び降りなどで生じる為、大工や左官・とび職等職人仕事をされてる方に多くみられ、いろいろな理由から後遺症を残すことが多いといわれております。
高所からの転落・飛び降りた際に踵を強く打ち骨折した場合は、舌状型や陥没型・粉砕型など割と骨片が多い(骨がバラバラ)のですが、骨粗鬆症の高齢者(若い方でも)の方は、階段の踏み外し(足首を捻る動作)など比較的弱い外力でも骨折する事があり、この場合は剥離骨折(骨が剥がれる)となるケースがあり捻挫と判断し見落としてしまうことがありますので注意が必要です。
症状は、踵の内・外側に著明な腫脹(腫れ)が現れ、皮下出血(内出血)は踵付だけでなく足底(足の裏)にまで及び歩行困難(痛みで足を着けられない)となることが多いです(私個人の考えとしては足底にまで皮下出血が出現した時点で踵骨骨折を疑います)
治療方法は、骨折の型・程度により手術が必要な場合もありますし保存療法でも多少異なりますが転位(骨のズレ)がないものは一般的にはギプス固定を4~6週間行いその後、骨の付きをみて固定から装具に変更します。荷重は、初期は松葉杖歩行で完全免荷(足を地面に着けない)とし徐々に部分荷重(体重の1/3・1/2・フロアタッチ)・完全免荷と段階を踏んで正常歩行に戻していきます。
踵骨骨折は上記でもお伝えしましたが、後遺症を残すことが多いため骨折後のリハビリも重要ですし注意点も多い部位だと思いますのでその点はまた後日詳しく書かせて頂きます。
この患者様は現在、固定が外れ徐々に正常歩行へ戻していく段階ですがまだまだ骨折による腫れと組織液の流れが悪くむくみが強くみられます。
今後は、腫れやむくみを除去し足関節の拘縮を無くす治療が必要となります。
皆さんも高所からの転落や足首の捻挫などにお気を付け下さい。
肩こり・慢性腰痛・膝の痛み・スポーツ障害・ケガ・交通事故後の痛み・むち打ち損傷・各関節の拘縮(骨折後)等 身体の痛み・悩みがあれば当院へお気軽にご相談下さい。 初診(初めて)の方はお電話にてご連絡下さい。
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