2017.03.15
交通事故による右第5趾末節骨骨折について
交通事故による右第5趾末節骨骨折について
交通事故により右第5趾末節骨(足の小指の先)を骨折された患者様が来院されたので今回は趾骨(足の指)骨折についてご説明させて頂きます。
趾骨骨折は、足先で硬い物を蹴ったり、重い物を足元に落とす等した際に骨折してしまう事が多く、中でもナイト・ウォーカー骨折といい夜中にトイレに起きた際、素足で歩き段差や壁・柱に足先をぶつけ骨折してしまう方が多くいらっしゃいます。(骨折までいかなくとも皆さん一度は経験された事があると思います)
傷めてしまった際に明らかに指がよからぬ方向に曲がっていたり痛みが強ければすぐに受診されると思いますが、人により痛みの感じ方は異なりますので我慢強い方は多少腫れているくらいなら単なる突き指だと思いそのままにしてしまう方もいらっしゃるかと思いますが、実は骨折している可能性が高いのです。
ちなみに…
足趾(指先)のケガの場合、左右比較した際の腫れの強さ・赤みの他にも爪の色が骨折しているか・していないかの指標となります。爪が紫色(内出血)であれば骨折している可能性が高くなります
趾骨骨折は大きな転位(骨のズレ)があれば整復(骨を元の位置に戻す操作)が必要ですが、転位がなければそのまま数週間固定すれば腫れも痛みも治まります。この際に重要な事は、しっかりと固定をするという事です。
上記の様に骨折等のケガをしているのに我慢できる痛みだからと軽視してそのまま放置してしまうと1~2週間経っても腫れや痛みが引かないばかりか痛みが長期化してしまい、趾が曲がらない・歩くときに痛む等の後遺症を残す事も少なくありません。
手も足も指(趾)先というのは末端のため他の部位に比べ、炎症性の浮腫の逃げ場がなく腫れが引きにくい場所ですので固定をしていてもなかなか腫れが引きません。ですから固定をしなければ常に指先が動いてしまうため余計に良くないのです。
固定の方法は様々ですが隣接趾を添え木代わりにしてテーピングで固定するbuddy tapingは最も簡易的です。(骨折の程度によりアルフェンスやプライトン固定という固定具をしていただく場合もありますが…)
皆さんもただの突き指だと自己判断せず腫れや皮下出血(内出血)がみられたら当院へ受診下さい。
当院ではエコー(超音波観察装置)を使用する事でケガの状態を視覚的にもチェックさせて頂きます。
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