TFCC損傷(三角線維軟骨複合体損傷)triangular-fibrocartilage-complex-injurise

先日、右手首の痛みを訴え来院された患者様がおられました。

原因を聞いてみると朝、起床時に手をついた際に痛めた。との事でしたが詳しく問診を続けていくと、日常的に手首を小指方向や外側に捻る動作を頻繁にしている事が分かりました。

症状としては、手首の小指側周辺の腫れと同部位を押した時の痛み(圧痛)・手首の動作痛では外側捻り・小指側への側屈・手のひら側へ曲げると痛みが増強しました。これらの事から考えられる疾患は限られてきます。

まず、外観上からは骨折や脱臼は考えにくく握力もほぼ問題なくシビレもなく皮膚の知覚も正常だったため神経症状も問題ないと判断しました。

ではこのような症状で考えられる疾患は何かといいますと「TFCC損傷(三角線維軟骨複合体損傷)」です。

手首には2本の骨があり小指側の骨を「尺骨(しゃっこつ)」といいます。その尺骨の上に付着しているのがTFCCです。

名前のごとく線維(靭帯等)と軟骨が合わさり三角形状をしています。役割としては手首の骨を衝撃から守る他、安定性を維持するともいわれています。

tfcc

症状としては、手首の小指側付近の圧痛・手首を捻る動作や小指側へ曲げるなどTFCC部への圧・ストレスが加わると痛む・炎症症状や損傷が強い場合は安静時痛があり腫脹もみられます。

画像所見としては、軟骨部分のためレントゲンには写し出されないためMRIや超音波で評価します。

(超音波は手軽に観察でき安価なため頻用されるます)

治療方法としては、外傷性が強いもの・損傷度合いが大きい場合は数週間固定を行う事もありますが、その後は手首周りの靭帯や腱の動きを良くしたり前腕からの筋肉の緊張がより痛みを強め悪化させてしまうためストレッチ等のアプローチをし負担を減らします。当院では、超音波やレーザー治療器・鍼灸等で治りを早くする事が可能です。場合によってはテーピングやシーネ・ギプス等で固定させて頂く場合もございます。

TFCC損傷を軽視すると難治性といい治るのに時間を要したり、痛みが残存する可能性もありますのでその様な症状を感じましたら当院へご相談下さい。

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