2016.11.02
野球肘(内側型)baseball elbow
野球肘は大きく分けて3つ存在しその中でも多くみられるのがこの内側型です。
内側型の場合、投球時のレイトコッキング期(late cocking phase)から加速期(acceleration phase)の辺りで傷めやすいといわれており、特に肩が最大外旋位となり肘の内側部分に大きな外反力(肘の内側が外側方向に引っ張られる力)が加わり肘の内側に痛みが発生します。その外反力に拮抗する組織がMCL(内側側副靭帯)や前腕屈筋群です。(腕がしなる際に傷めてしまう)
ですので、肘を外側に引っ張る外力とそれを阻止する働きの組織(筋肉や靭帯)で力比べをして、組織が負ければケガになります。
靭帯が切れれば靭帯断裂、骨が剥がれれば剥離骨折・筋肉や腱が痛めば筋損傷・腱損傷というわけです。一度の外力で起こる場合もあれば繰り返し使うことにより伸長され、徐々に微小断裂を起こし痛みが発生する場合もあります。
(ちなみに少年野球では外側型(離断性骨軟骨炎)が比較的多く、競技年齢が上がるにつれて内側型の割合が増えてきます)
症状としては、一回の外力で起こるような剥離骨折や靭帯断裂であれば激痛と皮下出血がみられ、腫れが出現し日常生活も困難となりますが、一度では損傷しない程度の外力では日常生活では支障ないが投球時や投球後に痛みを訴え、慢性的に痛みが続くと徐々に関節が固くなり「肘が最後まで伸ばせない・曲げれない」状態になってしまう事もありますので肘が伸びない・曲げられない状態にある方は要注意です。
また肘の内側には神経も走行しているため隣接組織の損傷により尺骨神経領域(薬指・小指)にシビレがでることもあり注意が必要です。
所見としては、圧痛部位(押されて痛む場所)によりどこの組織が損傷されているかを推測し、徒手検査で靭帯にストレスを加え、痛みが出現するか・肘の関節は緩くないか、筋の抵抗運動で痛みがでるのか等をチェックします。
投球時、に「手投げ」や「肘が下がっている」と指摘される方は野球肘になり易い・または現在なっている事が予想されます。(肩関節や下肢の影響もありますが今回は肘についてのみの話です)
初期の頃は、投球後に「前腕(うで)の筋肉が張ってくる」等と訴え始めそのまま治療せず放置しておくと肘の障害が出現することが多いので張りがあれば、なるべく早く当院へ受診下さい。
当院では徒手検査だけでなくエコー(超音波観察装置)にて画像的にも骨折や靭帯断裂の疑いがないかをチェックします(骨折や軟骨の損傷が疑われる場合は一度、専門医をご紹介させて頂きますのでご安心下さい)
損傷状況や度合いに応じて必要であれば固定をさせて頂く事もありますが、よほどの場合を除いては固定せずテーピングや特殊電気治療・鍼(はり)灸(きゅう)治療等をしながらスポーツを続けられますので、ストップをかけられたくないから受診したくない等とお思いの選手も安心して受診下さい。
野球肘は内側型以外も含めて、発症してからでは遅く定期的なケアとエコーにより早期発見が大切ですので気になる方はお早めに当院へ受診下さい。
当院では、野球肘以外の肩こり・慢性腰痛・膝の痛み・スポーツ障害・ケガ・交通事故後の痛み・むち打ち損傷・各関節の拘縮(骨折後)等 身体の痛み・悩みがあれば当院へお気軽にご相談ください。
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