2016.08.10
足関節外果下端骨折(ankle outside end fracture)
昨日、60代女性が2日前にご自宅の庭でちょっとした段差につまづき足首を捻り2日経っても痛むのと腫れが強くなったので心配になった。との事でご来院されました。 ご本人はただの捻挫だと思っておられましたが、腫れ方や痛みの出かた・圧痛の部位を確認しすぐに骨折を疑いました。(仮に骨折が無いとしても患者様がおそらくイメージされている捻挫よりも症状が重い捻挫:靭帯損傷または断裂だと推測しました) 順序としては、まずは外観をしっかりと逆足との見比べも含めしっかりと確認します(靴下を脱ぎズボンの裾はしっかりあげます) その後、問診にてケガをされた時の状況をくまなくお聴きします(ここが最も重要で、ケガをした体勢・捻り方でおおよそどこが損傷されたか予想がつきます) 今回の場合は足首を回外(かいがい)方向に捻った様子でした。(これは足首の一般的な捻挫と少し違い底屈(ていくつ)要素が少ない) この肢位(しい)での捻り方で疑われる場所は、第五中足骨基底部(基部)骨折いわゆる下駄骨折・二分靭帯損傷・足関節外側靭帯損傷・足関節外果骨折等です。 疑いをたててから触診に移ります。触る際も一番痛みが少なそうな遠い部位から押していきます(いきなり一番痛い部位を押すと痛みが強くなり正確にみれなくなるからです) 今回の患者様は触診にて中足骨や二分靭帯には圧痛はなく、そこの部位の損傷を疑わせるような腫れ・内出血ではなかったためこの部分の損傷は除外しました。 残りの外側靭帯を細かく観ていくと、ATFL(前距腓靭帯)・CFL(踵腓靭帯)に圧痛が強く、AITFL(前脛腓靭帯)やPTFL(後距腓靭帯)は(-)でした。 (ちなみにCFLを損傷している場合はATFLは高い確率で損傷しています) そして外果下端部の圧痛も確認したところ痛みが強く骨折も疑われる所見となりました。(内果は痛みがありませんでした) (骨を押したときに痛みが無ければ靭帯損傷だけが推測されます) 捻り方、痛みの部位・腫れ方からLauge-Hansen(ラージ・ハンセン)分類のS-A骨折(stageⅠ)を強く疑いました。 その後、エコーにて骨・靭帯をチェックし骨折所見が見られたためギプスシーネにて固定をし近隣の医療機関へご紹介し御高診頂き、 レントゲンを撮った結果、骨折と診断されました。 このように患者様が捻挫と思っていてもそれをうのみにせず、しっかりと自分の評価をしないと骨折や他の大きな病気・ケガを見落としてしまう可能性があるので今後もしっかりと評価・所見を取ることが大切だと改めて感じさせられます。(もちろんどんな人でも100%はむりですがそれに限りなく近づくように努力することが大事だと思います) 長くなっちゃってすみません。 ついついアツくなっちゃうんです
他にも肩こり・慢性腰痛・膝の痛み・スポーツ障害・ケガ・交通事故後の痛み・むち打ち損傷・各関節の拘縮(骨折後)等 身体の痛み・悩みがあれば当院へお気軽にご相談下さい。
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