2017.01.16
内反肘(上腕骨顆上骨折後変形治癒)
先日、別の痛みで来院された患者様がたまたま内反肘(ないはんちゅう)だったため今回はこの内反肘についてご説明させて頂きます。
肘は通常(平均的に)手のひらを上にして伸ばした状態だと指先の向く方向が真っ直ぐかやや外向きになりますがこれを生理的外反(せいりてきがいはん)といいます(女性の方が外反角度が高い人が多いと言われています)。
そして内反肘とは外反の逆で手のひらを上にして肘を伸ばした時に指先が内側に向き肘が「く」の字に曲がってしまっていることをいいます。 なぜ内反肘になってしまうかというと、成長と共に勝手に曲がってくるのではなく幼少期に肘を骨折し適切な治療を受けなかった場合(この骨折は症例によっては適切に治すことは非常に難しく至難の業となる場合もあります)骨折部分が変形したまま癒合(くっ付いて)してしまい「く」の字に曲がってしまいます。
見た目は骨が曲がっていて痛そうですが、外反肘に比べ重大な後遺症を残すことが少なく、手のシビレや日常生活に大きな支障がなければそのままの状態で外科的な治療を必要としない事が多いです。(外反肘は小指側にシビレ等がでる遅発性尺骨神経麻痺になる事があり注意が必要です)とは言っても、関節の可動域制限(運動制限)があればスポーツ競技によっては支障をきたす事が考えられるため、なるべくは起こさない方が良いのはお分かりになると思います。
小児の骨折の場合、骨の癒合(くっ付き)も大人に比べ早く、多少の変形があっても成長と共に支障ない程度に修正されていく事もありますが上腕骨下端(肘周辺)の骨折に関しては転位が大きければ外科的な処置(手術)が必要とされ手術しても変形が戻しきれない事さえあります(ドクターも手の外科専門のドクターにご紹介するほど難しい症例です)
私は整形外科に勤務時代、整復といって患者様の曲がった骨(骨折)を徒手的に戻すこともさせて頂いておりましたがこの骨折は特に注意が必要で上記でもお伝えしたように後に成長と共に変形が強く現れ、機能障害を起こす可能性もあるという事を念頭に置き治療させて頂いてきました。 (転位がないもの(いわゆるヒビ)はそのままギプスを巻き、転位が大きいものは手術となる事が多いのですが…)
今回の患者様も日常生活にも支障がなく問題ないとの事でしたので肘に対しての治療の必要はありませんでしたが、将来的に変形性肘関節症となる可能性がありますので必要以上に関節に負担が加わる運動や力仕事はなるべく避けられた方がいい事をお伝えしました。
幼少期の骨折が大人になってから支障をきたす場合もあるので骨折や脱臼だけでなく、捻挫等でも軽視せず当院へ受診下さい。
当院であれば臨床症状やエコー(超音波観察装置)を用い、骨折の可能性があれば医療機関をご紹介させて頂きますのご安心下さい。
右肘は、上腕軸に対して前腕が内側へ曲がっている(左は健側)
骨折時に手術をされたそうですが変形が残存しています。
肩こり・慢性腰痛・膝の痛み・スポーツ障害・ケガ・交通事故後の痛み・むち打ち損傷・各関節の拘縮(骨折後)等 身体の痛み・悩みがあれば当院へお気軽にご相談下さい。
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